お茶零した。

作家・尼野ゆたかの日記です

肩こりは日本限定、ではないらしい

デザインのテンプレートをあれこれ変えて、結局同じものに落ち着きました。

どうも見てくれについては自信を持って決断することができません。

 

 

  

肩こりは日本限定という噂

肩こりは日本人のみの感覚である、という話がネットではまことしやかに語られています。

 

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検索してもこの通り。知人に聞いたらTwitter等でもそのように流布されているようで。

 

ところがこの前観ていたNCISというアメリカのドラマで、普通に肩凝りを表現するシーンが飛び出してきました。*1

NCISは、まあいわゆるチームの犯罪捜査ものです。チームの中にアビーというゴス*2姉ちゃんがいて、分析とかハッキングといった作業を担当しているのですが、そのアビーが他のメンバー*3に「肩凝ったー揉んでくれー」という風に頼むのですね。

たわいないシーンですが、肩こりは日本のみの感覚である、という噂は見かけていたので、おやと目をぱちくり。何度も戻したり元音声を聞いたりして確認してしまいました。

 

アメリカ人も肩は凝る

 

自分の拙いリスニングでは、後ろに立っている他のメンバーに"Do me a favor"(ちょっとお願いー)と声を掛けてから、"My back is killing me! "(背中がヤバい)と言い、ジェスチャーで肩揉んでアピールしています。

肩や首ではなく"back”、背中というところにとても違和感がありますが(背中だるいっていうと胃の裏側辺りが重くなってるみたいなイメージですよね)、首をぐいって傾ける仕草とか、

握り込むようにして親指で裏側をぐにぐにする揉み方とか、まったく我々の感覚と同じでした。

考えてみれば、平均身長とか食ってるものとかが違っていても同じホモサピエンスですからね。人間は脳を発達させるあまり、頭が大きくなりすぎて首や腰に負担が来るという話も見たことがありますし。*4

 

というわけで、表現が違うというのは事実でしょうが、肩こりは日本だけと断言してしまうのは違うんじゃないでしょうか。

ここで世界各国の知人にアンケートを採れれば大物感が出るのですが、そんな幅広い人脈があるわけでもないのでこのくらいで。

 

カイガイノハンノウ

 

似たものに、欧米人は薄毛を気にしないというのがあります。未だに検索すると肯定否定入り乱れてますが、そんなもん気にするに決まってるんですよね。

ハードロックヘヴィメタルのミュージシャンにも髪が不自然に増えた人や不自然に髪が若々しい大御所が少なくないですし、もっと簡単な例だとHair lossで画像検索すれば一目瞭然です。髪の毛を気にする白人男性の素材が一生分くらいでてきます。

 

ちょっと検索しても、イギリスのタブロイドであるザ・サンの電子版に、「薄毛は避けられるかもしれない」みたいな記事が載ってるのがみつかりますし。

 

 

その避けるコツというのは、

「タンパク質を摂る(朝と昼がよい」

「タンパク質サプリメントを摂取する」

「ストレスは良くないのでリラックス」

「飲酒喫煙を見直す。喫煙が影響するという証拠はないけど」

「染髪はダメージを与えるので控える」

「頭皮をマッサージ。シャワー時にやるのがグッド」

だそうです。なめとんのかというレベルの初歩的振りですね。ラストには育毛剤かなんかの会社の公式へのリンクと電話番号が載ってました。マーケティングも大ざっぱ。

低俗なことで有名らしいザ・サンですが、なるほど納得という感じの雑さです。2011年の記事であることを差し引いてもひどい。

あるいは、日本のネットが薄毛の不安を煽る技術を磨きすぎなのかもしれませんけど。

 

若干話がそれましたが、まあそんな感じで「海外ではこう」みたいなのはあてにならないという話でした。かのザビエルを日本の農民が宗教論で言い負かしたというデマ*5が流行ったこともありますが、どうも海外が絡むと元々あてにならないネット情報の魑魅魍魎さ加減が激しくなる気がします。出所不明の海外話はちょっと気をつけた方がいいかもしれませんね。

BGM:Stampede / Accept 

  

 

 

*1:シーズン2 第11話「湖に沈んだ男」

*2:いわゆるゴスロリとはまた別物。ひらひらしてない。こっちの方が好み

*3:ケイトという女性捜査官。元シークレットサービス

*4:確かNHKの「病の起源」

*5:検証もなされています