お茶零した。

作家・尼野ゆたかの日記です

最近聴いた一枚~Noumena「Myrrys」

随分前に書いてそのままになっていたので、改めて整理してアップ。
(2018/08/07 1:25 拍手お返事追加)

 

Noumenaはフィンランドのバンド。アハタリなるところの出身だそう。 
このアハタリですが、調べてみると人口が6000人くらいの自治体みたいです。我々の感覚からするとえらい少ない感じですが、フィンランドの人口(550万人くらい)を考えるとそこまででもないのかもしれませんね。
大まかに20倍したら12万人。門真とか大東くらいか……といっても阪神間の人にしか分からんか……。
 
 
3人のギタリストと男女のツインボーカルを擁する大所帯で、Suomi Feast2018の大阪公演でライブを観たときには「多っ!?」となりました。ベースを入れてドラム以外で6人なので、横に並ぶとそれだけでステージの端まで埋まっちゃうんですよね。
 
ただでさえ、ライブだと音がデカくてぐちゃぐちゃになりがちなメタルです。沢山いると一体どうなってしまうのかというところですが、不思議とやかましいとか音がダンゴなるとかそういうことはありませんでした。代わりに感じられたのは、旋律の玄妙さ。
 
 
Noumenaの音楽は、デスボイスと女性ヴォーカルを交錯させながら、じっくり憂いのある音世界を織り上げるというものです。
激しいようでいて、実のところスピードで押しまくることはあまりなく、それゆえに控え目な音圧で一つ一つのパーツを組み立てる方向に軸足を置いていたのかもしれません。
ドラマーによるハイハットのオープンクローズ(ハイハットはちきちきやるヤツ。開けたり閉めたりして音を変えられる)や、ベーシストによるピックと指弾きの使い分けなど、小技までこだわっている様子もよく伝わってきましたしね。
 
パフォーマンスも懸命で、好感が持てるものでした。ガーンと勢いで盛り上がる音楽ではないですし、先頭バッターという役割も大変だったように思いますが、全力で打ち込んでいたように見えます。
 
その熱意が伝わっていたか、物販でCDを買ってらっしゃる人が居たりして。ああいうの、いつも置いてありますけど中々売れないんですよね。届けようと奏でられていた音楽がきっちり届くところを見るのはよいものです。
 
 
 
 
Suomi Feast名古屋編でのライブ。公式チャンネルが上げてるのでスタッフが撮ったのかな?
スマホかなんかのカメラでさすがに音はブート感ですが、ああでもこんな感じだったなとよく分かります。
女性ボーカルのスヴィ・ウーラの出番が中々ないなあと思いながら観てましたが、改めて映像でやっぱりちょっと手持ち無沙汰げ。
 
 
 



最新アルバムの「Myrrys」。Myrrysとは古いフィンランド語で騒ぎや騒動を意味するそう。上でリンクを貼ったKirouksen Kantaja(呪い=Kirouksenを運ぶ者=Kantajaでいいのかな……)もここからの曲です。
曲によって表情は様々で、馴染みやすい瞬間もある一方時に旋律がすっと入ってこない場面もありますが、それだけに聴く度に新鮮に感じられたり、徐々に理解が深まっていったりするようにも思えます。奥深いってことでもあるのかな?
 
 
たとえばメタルをよく知らんという方にぱっとお勧めできるかというとハテいかがかなという感じではありますが、なんか折に触れて聴きたくなるバンドの一つであります。
BGM: Metsän Viha / Noumena 
拍手のお返事

18:40 立て続けにミスを二回。
そういう意味でのミスアメリカだったのか……! マーベルの歴史をもってすると他にも色々いるのでは……と思いきや実はミズだったりするのか……。