お茶零した。

作家・尼野ゆたかの日記です

書いてませんがドクターXは毎週しっかり視聴しております。

今回は見逃してたのでビデオパスで。いやーたすかった。

 

 

エンケン内田有紀草刈正雄などが出てこないというかなりの省エネ回でしたが、元々面子は溢れるほど揃っていますし、しっかり話は回っていましたね。


小飯塚貴世江とシャーロットケイトフォックスを並べるのはいかがみたいなのもありますが、脚本がかっちりしていて実に見応えありました。あーなって、こうなって、だからこうして、ここで一旦揺らしてからひっくり返し……というお手本のような展開。すごーい。

 


今回の鈴木浩介は熱演でした。くっきりした面立ちを駆使した表情の一つ一つが実に味わい深い感じで。知人は土下座の時に見せた正座の意外な綺麗さをやたら推しておりました。確かにぴしっとしている……。

 

それに引っ張られるかのように周囲もギアが上がっておりました。蛭間院長(西田敏行)の見ていて息が詰まるような濃厚パワハラ演技や、鳥居教授(段田安則)/猪又教授(陣内孝則)たちの(意外な)人間味、力を貸してくれる森本先生(田中圭)たちの仲間感などドクターXの脇を支える要素がてんこ盛り。

中核たる大門未知子(米倉涼子)も、スポットライトを譲りつつ存在感はしっかり出していました。みんなに軽んじられている鈴木浩介を彼女が認める瞬間が今回の話の山場であるわけですけれども、そこの圧倒的な説得力はさすがの一言でした。

 

 

 

amanoyutaka.hatenablog.com

 

鈴木浩介演じるキンちゃんや森本先生などロスジェネ世代が割を食っていて、そんな彼らを今後どう扱うか? という点に密かに注目しておりましたが、結婚という時事ネタを踏まえてしっかりクローズアップされております。まさかここまでがっつりやるとは……脱帽です。


元々時代劇的なパターンものでありできる展開は限られている上に、メインの晶さん(岸部一徳)や城之内先生(内田有紀)のエピソードはほぼ消化してしまった以上、テンションを維持するには脇役達の物語をクローズアップするのが一番効果的――とかもっともらしいことは言えますが、実際にやっているのを見るとただ唸らせられるばかりです。いやー、まいりました。

BGM: Soul Destroyer / Kataklysm