お茶零した。

作家・尼野ゆたかの日記です

結局メタルの話になるのであった

作業が一段落。特に終わったわけではなくまだまだこれからですけれども。

 

 

新作前ですし、なんぞ新作に関わる話でもしようと思ったのですが、これが中々難しいんですよね。

 

「頑張って書きました!」というのはまあ当たり前ですし、大事なのは内容です。

しかし、内容について書くのも難しい……。出る前から解題を自ら書くわけにも参りませんし、あらすじについては担当さんが文庫裏にとても素晴らしいまとめ方をして下さいました。今更尼野ゆたかが何かほざくのは、竜に目玉を入れるのではなく蛇に足を書き足すようなもんです。

 

面白いこぼれ話があればいいのですが、取り組んだ期間が長かったこともあって、原稿用紙300枚以上が一気に没になったことから海辺で滑って転びそうになったことまで無限にこぼれ続け、ベビーチェアで食事してる1歳児の食卓みたいになってしまいます。

 

 

うーん……これはもうメタルの話でもしてた方がマシかもしれませんね……。Overkillの「The Grinding Wheel」がええですよ。

 

 



切れ味鋭くハイエナジーな演奏はいつも通りです。むしろより磨きがかかってるように感じられることも。攻撃性を抑えて進化するのではなく攻撃力を高めて深化した感じ。疾走し出すとパンクな地金が垣間見えるのも不変。これぞ個性。

まあ彼らのアルバム全て聴いてるわけではなくボロがでかねないので比較検討はこのくらいにして、ハードコアあたりと円の一部が重なる感じなんですよね。HatebreedとかMadballとかSuicidal Tendenciesとかとも対バンできない? どう?

 

 

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普通にツアーしてました。ハードコアよりのメタルとメタルよりのハードコア。これぞクロスオーヴァー。実に良いですね。まー少なからず古い物差しでの測り方かもしれませんが、おっとなります。

 

 

個性と言えば、このバンドはベースのDDヴァーニが中心メンバーなこともあって、ベース音がおっきいのもポイントです。ごりごりばきばき心地良い。奥に押し込まれているのではなく、前に出すぎているのでもなく、ゴールキーパーみたいにでんと構えているみたいな存在感。現在の環境は鬼のようにプアなので参考程度に。

 

 

ボーナストラックはThin Lizzyの"Emerald"とIron Maidenの"Sanctuary"。上でパンクな地金と書きましたが、芯はメタルというのがよく分かるチョイスですね。

 

 

 

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アルバムからのPV。ミスフィッツのTシャツに革ジャンという古式ゆかしいチンピラ青年が、シャッターに落書きして逮捕され留置場に放り込まれるまでに繰り広げたチンピラ行為を追った体裁のビデオですが、パトカーは全部単体カットでお巡りさんはほぼ映りません。なんという低予算。しかしそれらしくて良いです。

メンバーの演奏シーンもガンガン挟まれるわけですが、すっかり髪がなくなって短くしてしまったDDヴァーニが格好良いです。OASISの兄弟のどっちかがハゲがロックやっても説得力ないとかほざいたそうですが、いやめっちゃかっこええやん。低く構えたベースもクール。

 

あとギターのデレク・テイラー(バンダナ巻いてる方のギタリスト)がしばしばウィリアム・フィクナーに見えます。プリズンブレイクのマホーン役の人。

 

 

ちなみにこのアルバム、ドイツの公式チャートで10位だそう。なんぼなんでもおかしないそれ。めっちゃやかましいでこれ……?