お茶零した。

作家・尼野ゆたかの日記です

この世の正義もあてにはならぬ ―必殺シリーズの復権を祈って―

知人からの突っ込み

昨日の日記を読んだ同世代の知人に「必殺がタイムレスとかおかしいのでは」という指摘を受けました。

 

 

やれやれ、まったく何を言っているのやら。再放送で昔の暴れん坊将軍や必殺といったファミリー向け作品を視聴するのが少年少女時代のたしなみではないですか。

そして必殺でいうなら、笑福亭鶴瓶が仕事人として出てきて驚いたり*1、数々の殺し技の奇天烈さを面白がったりすることで時代劇の素養を育んでいくわけですよ。

 

……などと言ってみたものの、まあ本当にそんな子供が沢山いれば、水戸黄門でさえ終了してしまうような*2現状はないですよね……。悲しいことだ……。

 

必殺の今

今や必殺も、ジャニーズ三人プラス和久井映見とか遠藤憲一とかみたいな布陣で、年一のスペシャルとして命脈を繋ぐ有様です*3。まあ全盛期のメンバーにもジャニーズがいたので*4それはそういうもんだとしても、スペシャル枠なのは何とも寂しいものです。あれだけパチンコで爆発的にヒットしたのになあ。

続いているだけマシとも言えますが。同じくSPで続いていた鬼平も、遂に最終作と銘打った作品を放送しましたし。

 

必殺の特性と可能性

ドクターXのような、お約束メインの時代劇と極めて近い構成のドラマが長く人気を保ったりするんですし、消費者の嗜好そのものは結局大して変化したりしてないはず。そして、必殺シリーズの根幹に据えられた「市井の人々が悪を討つ」という枠組み*5は時代劇に限らず珍しい個性となりえるはずで、そこになんかチャンスもあるはずなんです。

 オンリーワンな作品やジャンルは本質的に強く、好機を得れば何度でも蘇ります。仮面ライダーしかり、ディズニーアニメしかり、アメコミしかり。

であるからして、時代劇への興味関心が薄れている現代でも、興味のない人にも伝わるように作ればよい……というのがありがちな結論でしょうが、それは実現が本当に難しいことだと血を吐くようなレベルで理解していますので、あまり無責任なことは言えません。

 

 

細々とスペシャルで続いているということは、まだ可能性があるということでもあるはず。鬼平のアニメ化(テレビ大阪が入らないため観られなかった……残念)など、時代劇周りで新しい試みも行われていますし、いち視聴者としては、捲土重来をじっと待つのが最もよいでしょうか。

 

 

実は上様派

とあれこれ語りましたが、ほんと言うと一番好きなのは暴れん坊将軍だったりするんですけど。
「身分の高い人に哀れな民草が救われる、助けて頂く」という権威主義的なお約束は、現代社会に必ずしもそぐわしくなく、そういう意味では必殺の方が遥かに真っ当です。でもなぁ。どうしてもなぁ。あの曲をバックに人の家の庭をのしのし歩いて者どもを蹴散らすマツケンがなぁ。

BGM: Shapeshifter> / One Year Later

 

 

 

 

 

*1:シリーズ25作目の「必殺仕事人V・激闘編」に参というキャラクター役で登場。相手の頭にぽっぴんを叩き付け突き刺して殺す。

26作目の「必殺まっしぐら!」にも渡り神主・高天原綾麻呂役で登場するらしいけれどそちらは未見。

時代劇ファンとしてもヌルいのでした

*2:武田鉄矢で再開するそうですが、どうなることやら

*3:あとはBSでの再放送

*4:ひかる一平が医者を目指す受験生・西順之助役で登場。エレキテルで相手を感電させて殺す

*5:権力側にいるのは、せいぜい下っ端同心≒刑事の中村主水くらい。

あとは職人とか骨接ぎとかそういう庶民が大勢を占める

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